・建設地(敷地)の選定のポイント
 


敷地で注意しなければならないことは、地盤、地質の他に境界杭の位置の確認、特に多雪地域では敷地と道路の除雪の検討が必要です。
別な角度から、日照、視界、騒音、隣家の窓の位置なども検討対象になります。
さらに、交通手段、公園など利用できる都市施設。利便性の点から学校、病院、商店迄の距離も知っておく必要があります。

・設計者の選択のポイント
 


自分のイメージを相談する設計者を決めることは、ある意味で施工業者を選定する作業に一歩踏み出すことを意味します。
もう少し進めて発注の形態について考えると、概して2種類の方法があります。

  1. 施工会社に設計、施工を一括して依頼する場合
    住宅を施工するハウスメーカー、ビルダー、工務店に設計・施工を一括して発注する方法です。
  2. 設計と施工を分離して依頼する場合
    設計事務所に設計、又は設計と工事監理を発注。設計終了後に施工会社を選定します。
    この場合、自分で施工会社を選定する場合と設計事務所が推薦してくれることもあります。

いずれの方法を選ぶかは予算との兼ね合いもあり、難しいと言うよりは手探りの状態で進むようなものですが、実際に居住している人の話を聞いたり、住宅展示場、ショールームを見たり、パンフレット、インターネット等を利用して知識を収集することから始めて自分のイメージを相談する設計者を自分で探すことになります。
現実的には、一括して施工会社に依頼する場合はその時点で施工業者も選定することになる可能性が大きくなります。
要は、設計思想や提案力が自分に適しているか充分に納得した上で、自分の責任のもとで決定することが大切です。
 

・見積書のポイント
 
見積書の書式は定まったフォームがある訳ではないので、各社により千差万別です。
概して、当初の見積もりは建築費が住宅本体工事費と別途工事費に分かれていることもあるので、見積り範囲内と別途見積りを確実に把握して、記載もれや間違いがないかを一式いくらの大掴みなものでなく内訳明細書で説明を受けることが大切です。
又、内・外装の仕上げ材や建具、設備機器のグレードによって見積り金額が大きく変わるので、工事が完成して追加・変更等の金額も算入して結果が出るまで坪単価いくらの考え方をしないことが無難です。
 
・契約のポイント
 
注文住宅の場合は、これから造られる住宅に対して施工業者と工事請負の契約を締結します。
契約そのものは当事者双方が合意すれば口頭契約でも契約書を交わさずに成立しますが、契約書は当事者双方が対等な立場において双方の義務と権利を明文化した一種の証拠書類であると同時に民法、商法、住宅の品質確保の促進等に関する法律などに準拠しているのが一般的なので必ず契約書を交わすことが大切です。
工事請負契約書には、契約約款、設計図書、仕様書、工程表が整っていて契約するのが一般的です。
 
・工事中のチェックのポイント
 
チェックポイントは書き上げたらきりがないほど沢山ありますが、簡単にまとめてみました。
特に隠れてしまう工程はチェックすることが大切です。
腑に落ちない場合は、現場技能者でなく現場責任者に確認するようにします。
 
工  事
木造住宅のチェックポイント
影 響・障 害
基  礎
根切り底の転圧 基礎の沈下、ひび割れ
捨てコンの施工 鉄筋の施工不良
冬期施工のコンクリート養生
 (凍結防止)
コンクリートが初期に凍結する
強度が弱くボロボロになる
コンクリートの充填不良 耐久性の低下、美観
構造体
シート等での資材の養生
 (雨雪からの保護)
材料の吸湿、汚れ
乾燥木材の使用 木材の割れ、収縮、躯体の狂い
構造材の大きな割れ、抜け節の有無 強度低下
1階床組の防腐剤塗布 木材の腐れ
先張り気密シートの施工具合 気密性能の低下
防風シート
断  熱
防風シートはたるみなく張られているか 通気層の通気不良
断熱材の仕様(種類、密度など) 断熱性能の低下
壁内気流の発生
結露の発生
断熱材充填の施工具合
ブローイングの施工(充填厚さ)
床断熱材の支持方法
小屋裏・床下の点検口断熱施工の有無
気  密
先張り気密シートの損傷 漏気による
 壁内気流の発生
 気密性能の低下
 壁内結露
土間床の場合のパッキン材の施工
配線・配管貫通部分の気密施工
サッシ廻りの気密テープ、シーリング施工
気密シートの重ね、連続性 特に間仕切壁との取合部分に注意
気密性能の低下、壁内気流の発生
壁内の配線・配管工事の進捗度 配線・配管工事での
気密層破損
外  装
サイディングの保管状況
 (雨雪からの保護)
窯業系サイディングの
吸水劣化
サイディングの切断面のシーラーの塗布 切断面からの吸水
水切り板とサイディング下端のすき間の有無 サイディングの吸水による劣化
モルタルの場合、モルタル二回以上の塗り モルタルのひび割れ
歩道の厚鉄板による保護 歩道の陥没、凹凸

・重要事項説明書
 
売買契約書には工事請負契約の契約約款に当たる内容も契約書中に記載されています。
販売者は売買契約締結前に、必ず重要事項説明書に基づいた説明を行うことが義務づけられており、購入予定者がこの説明を受けたときにはその証しとして署名・捺印をします。
但し、重要事項説明書に基づいた説明を受け、署名・捺印をしても売買契約の前提にはなりません。
 
  重要事項説明書の内容

売買契約にあたってのどちらかと言えば法的に必要な事項として、敷地・建物の状況、支払い方法、契約の解除、違約金、適用法規、登記簿の表示・権利等が記載されています。

重要事項説明書の内容に記載されていない項目として、個々の物件に必要な下記についても説明を受け書面化してもらうと後々のトラブルを防止できます。

  • 契約金額に含まれるもの(例:証明器具、カーテン、各種設備など
  • 固定資産税の負担(1月1日の所有者負担に対する物件の応分の負担の有無)
  • その他

・諸費用
 
住宅の取得に際しては、工事費・購入費の他に税金、保証料等の諸費用が現金として必要になります。
諸費用とは何を指すのか一概には言えませんが、概して分ければ必要経費とケースバイケースで必要となる経費と考えることができます。
一般的には総費用の10%程度が目安となりますので資金計画に算入しておくことが必要です。
 
 

必要経費と考えられるもの

  1. 税金・登記費用
    印紙税、登録免許税、不動産取得税、登記手数料
  2. ローン手続費用
    印紙税、登録免許税、登記手数料、融資手数料、 保証料、団体信用生命保険特約料
  3. 保険料
    特約火災保険料、特約地震保険料
  4. 引越費用
    運搬費、生活残存物処分費、電話等移設費
  5. 修繕積立金(分譲マンション購入の場合)
  6. 耐久消費財購入
    カーテン、照明器具等
  7. その他
    儀式(地鎮祭、上棟式)費用、近隣挨拶
 

ケースバイケースで必要となる経費

  • 特に、同一場所での建替えの場合などは、解体費用、滅失登記手数料、仮住まい費用、引越費用、荷物保管料、仲介手数料、庭木の移植などの費用が考えられます。